アイデアNo. 379刊行記念トーク(2)
鈴木一誌 × 郡淳一郎 × 長田年伸
「本の最終局面へ:編集=デザインのハードコア」
西井一夫は「文字は読めればいい」と言い,澤井信一郎は「映画はシナリオが残ればいい」と言い,森山大道は「写真は最終的にはコピーでいい」と言った。近代出版=流通システムの「配給された自由」のなかで思考停止した「美しい本」,既得権益確保のアリバイに過ぎない「書物文化の豊かさ」の先にある,本の最終局面,あるいは本の魂とは何か?
知恵蔵裁判(1995-99),『文字百景』(1995-2000),『印刷史研究』(1995-2000),日本語の文字と組版を考える会(1996-99)等々,DTP黎明期の百家争鳴における知的ラディカリズムの継続を意図し,「ただの本を作りたい」というモットーのもと,『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』と『アイデア』379「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」の製作に携わった3人が語る,これが現代日本語編集=デザインの最前線。
日時:2017年10月28日(土),17:30~19:00(開場17:00~)
会場:青山ブックセンター本店 大教室
料金:1,350円(税込)
定員:110名
申し込み・問い合わせ先:
青山ブックセンター本店 オンライン予約ページ
http://www.aoyamabc.jp/event/hitoshisuzuki2/
電話予約 03-5485-5511(受付時間 10:00~22:00)
主催:青山ブックセンター
協力:誠文堂新光社
登壇者プロフィール:
鈴木一誌(すずき・ひとし)
ブックデザイナー。1950年東京都生まれ。杉浦康平のアシスタントを12年間つとめ,1985年に独立。映画や写真の批評も手がけつつ,デザイン批評誌『d/SIGN』を戸田ツトムとともに責任編集(2001-2011年)。神戸芸術工科大学客員教授。著書に『画面の誕生』(みすず書房),『ページと力』,『重力のデザイン』(共に青土社),戸田ツトムとの共著『デザインの種』(大月書店)など。新刊に初のエッセイ集となる『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』(誠文堂新光社)。
郡淳一郎(こおり・じゅんいちろう)
オルタナ編集者。1966年名古屋市生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒。ビクター音楽産業を振り出しに『キネマ旬報』,フィルムアート社,『ユリイカ』を転々。おもな編集書に鈴木一誌+知恵蔵裁判を読む会編『知恵蔵裁判全記録』(太田出版),矢川澄子『いづくへか』(筑摩書房),高橋信行編『足穂拾遺物語』(青土社),『アイデア』354「日本オルタナ出版史」,367「日本オルタナ文学誌」,368「日本オルタナ精神譜」,『組版造形 白井敬尚』(DNP文化振興財団)など。
長田年伸(ながた・としのぶ)
デザイナー/編集者。1980年東京都生まれ。中央大学で中沢新一の薫陶を受け,春風社編集部を経て,朗文堂新宿私塾でタイポグラフィを学ぶ。日下潤一のアシスタントをつとめ2011年に独立。おもな仕事に小宮山博史編『タイポグラフィの基礎』(誠文堂新光社),前橋重二『レオナルド・ダ・ヴィンチ』,橋本麻里『変り兜』(以上,新潮社),『ことのは』(自主製作),鈴木一誌『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』,『アイデア』379「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」など。
関連イベント:
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鈴木一誌 × 山本貴光「ページと文体の力と科学」(10月14日開催 予約受付中)